第1回RIZAP鼎談 ゲスト:ラグビー日本代表 大野均選手 世界で戦う「体づくり」とは!?

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ダイエットの先にある「健康」へのコミット――。次のステージを目指すRIZAPの新トーク企画。第1回のゲストはラグビー日本代表で東芝ブレイブルーパスに所属する大野均選手。RIZAPチーフトレーナー・助川幸太さんとともに「トレーニングの今」について語り尽くす。司会はスポーツジャーナリストの二宮清純さん。

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二宮: 2015年イングランドW杯で南アフリカを撃破するなど3勝をあげた日本代表。チームを率いたエディー・ジョーンズヘッドコーチの練習の厳しさは語り草です。

大野: 彼のトレーニングは肉体的にも精神的にもきつかった。しかし、試合中に“あれだけきつい練習をやってきたんだから、負けるはずはない”と自分を鼓舞できたことも事実です。それくらい必死に練習に向き合いましたから。過酷なトレーニングをこなしたことで自信がつき、世界のトップレベルに挑むことができたのは間違いありません。

二宮: 助川さんは、日本対南アフリカの一戦をご覧になりましたか?

助川: テレビの前で絶叫していました。私も高校、大学とラグビーをやっていました。たくさんの試合を見てきたのですが、最後のスクラムからカーン・ヘスケス選手がトライを奪った瞬間は夢のようでした。

大野: 今だから言える話ですが、エディージャパンは練習の際、ドローンを飛ばして上空から撮影していました。サボっている選手まで画面に映ってしまうんです。

二宮: 上空から撮影されると、全体が見えますよね。

大野: ジャパンの紅白戦の時です。たとえば五郎丸歩選手はフルバックなので基本的に後ろにポジションを取ります。“見えないだろう”と彼がサボっていたら全部ドローンに映っていた。次の日が休みだったので夜にチームのみんなで飲みに出かけたんです。選手がそれぞれの部屋に戻るとエディーさんの置き手紙があった。“ミーティングがしたい。今日の紅白戦の結果は許せない”と書いてありました(笑)。

二宮: アハハハ。ところで大野さんの日本代表キャップ数(国際真剣試合数)98は日本最多です。長持ちの秘訣は?

大野: 39歳の僕を含めラグビー選手の寿命が延びているのは、間違いなくスポーツ科学の進歩のおかげです。今ではコンディショニング専門のコーチが各チームにいます。僕が東芝に入社した当時はいなかったですからね。

助川: 大野さんが39歳まで現役を続けているのは本当にすごい。ご自身に厳しく向き合っている賜物ではないでしょうか。RIZAPも最新のスポーツ科学や医学を取り入れています。スポーツ科学や医学はここ数年で急速に進歩しました。

大野: 今ではトレーニング中にGPSをつけます。そこから走行距離、加速度といったデータが全部出るんです。その数値にもとづいて、次の日のトレーニングメニューが変わったりしますからね。

二宮: トレーニングをサポートする側のトレーナーからすると、データは非常に重要な情報ですよね。

助川: データは宝です。RIZAPでは、8万人以上のデータをもとに、科学的根拠のあるプログラムを提供しています。一方で、医療機関との連携や共同研究も進めています。

二宮: スポーツ科学の進歩以外にも長持ちの秘訣があると思います。普段からどういった事に気を付けていますか?

大野: 至ってシンプル。練習を休まないことです。トレーナーが「今日の体調はどうだ?」と聞いて練習量をコントロールしてくれます。僕はなるべく「今日も問題はないよ」と答えます。

二宮: やはり1度休むと体調を元に戻すのに時間がかかってしまうから?

大野: えぇ。それと気持ちの問題です。1度、楽をしてしまうとまた楽をしたくなりますから(笑)。

二宮: 助川さんが指導にあたる際にも、“継続性”は重要でしょう。

助川: 最初は少しつらくても、決められたルーティンを守ってトレーニングを習慣化することはとても重要です。しかも、その1回のトレーニングの質を落とさずに続けることに意味があります。そのためにRIZAPは事前のカウンセリングや個室トレーニングルームでのマンツーマン指導を導入し、メンタルのサポートまで徹底的に行っています。

<スリープの重要性>

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二宮: エディージャパンの練習内容は?

大野: 最低でも1日3回は練習をしていました。朝5時から5時半の間に起床して6時から1時間ほどトレーニング。7時に朝食をとり、8時から10時まではスリープ(休息・休憩)。10時半から12時頃まではグラウンドでの練習。それが終わると昼食をとって13時から15時までまたスリープ。その後、15時半もしくは、16時から夕方の練習。そういった内容でした。

二宮: スリープまで入っていたんですね。

大野: スケジュールに“スリープ”と記載されているんです。1度に大体2時間ほど確保されていました。とは言っても「2時間全部寝ろ」ということではなく、コーチからは「なるべく寝て欲しい」と言われていましたね。

二宮: 1日3回のトレーニング全てがウェイトトレーニングだったこともあると、聞いたことがあります。

大野: 昔は、「1度ウェイトトレーニングをした部位は休ませた方がいい」と言われていました。ですが、エディージャパンでは早朝、午前、夕方と同じ部位の筋肉を鍛えたこともありました。今までの常識はなんだったのか(笑)。

二宮: これはどちらが正解でしょう?

助川: これは難しいですね。ただ闇雲に同じ部位の筋肉を鍛えればいいわけではない。科学的根拠にもとづいたトレーニングメニューの組み方やトレーニングの合間に取り入れられたスリープによって効果が出る可能性はあります。実は、私自身も1日に同じ部位を2回トレーニングする時はありますから。

二宮: 最良のコンディショニングづくりは練習と栄養と休養、この3つが重要だと言われます。

助川: 私自身、競技者としての経験もありますし、トレーナーとしても実感していることですが、“鍛えるだけ”でパフォーマンスが向上することはまずありません。大事なのは合間、合間に設けられているショートスリープですね。1日に何回も睡眠をとるのは斬新ですが、そこでの修復、ケアが如実に成果に表れたのだと思います。

二宮: スポーツ選手のみならず、一般人にとっても睡眠は大事ですよね。

助川: もちろんです。ダイエットを軸としたボディメイクに関しても睡眠時間が短くなるだけで体重が減りにくくなる。眠る時間が少ないと食欲を抑制する「レプチン」の分泌が減り、食欲を増進させる「グレリン」というホルモンが増加してしまうんです。これが体重減少の妨げになるし、ダイエット後のリバウンドの原因にもなってしまうんです。

二宮: 大野さん、イングランド大会での食事はいかがでしたか?

大野: ホテルでの食事は問題なかった。日本食が食べたい時はロンドンにある日本料理屋さんの日本人シェフが大きなタッパーに料理を入れてホテルまで持ってきてくれました。その食事でパワーをつけて、戦い抜くことができました。

二宮: カロリー計算は?

大野: ジャパンに栄養士はいますが、そこまで細かく計算はされていなかった。合宿中はほとんどビュッフェスタイルでした。大皿に盛られている物の中から自分の舌や体に合う物を自分が判断して食べていました。

助川: RIZAPでは専用のアプリケーションからお客様が召しあがった食事のメニューや摂取したサプリメントを入力してもらいます。そうすると、その日に摂取した栄養素やカロリーがすぐに把握できます。アプリが使えない方はメールでアドバイスをしています。

大野: トレーナーはいろいろな仕事をされている。サポートする側は大変ですね。

助川: 取り組み初めのお客様は“トレーナーの指導ありき”のスタンスです。ところが、こちらがお客様にアドバイスをすると徐々に栄養に関する知識がついてくる。そうすると「この食材が良いと思って、これを食べました」といった返信を頂く。自発的にボディメイクに向き合ってくださるようになるんです。

<肉体のビフォーアフター>

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二宮: 大野選手、39歳でもモチベーションを保つ秘訣は?

大野: ジャパンのユニホームに袖を通してグラウンドに立つ。また、東芝の選手としてトップリーグに出場する。勝った時の“あの感覚をまた味わいたい”と思うとやる気がでます。

二宮: 前回のW杯イングランド大会では3勝をあげた。それでもまだ燃え尽きていないのは、2019年のW杯が自国開催だからでしょうか。

大野: そうですね。もし、次のW杯が自国開催ではなかったら、モチベーションが切れていたかもしれません。日本人として日本で開催されるW杯には出場したい。

二宮: 助川さんが顧客のモチベーション維持で気を付けていることは?

助川: 個室のトレーニングルームで1時間ほど、つきっきりでトレーニングをサポートします。「トレーニングは楽しい」と言って頂けるようにコミュニケーションをとっています。いくら我々が「このやり方が正しい」と言っても、お客様にはトレーニングの本質を理解して取り組んで頂かないと意味がない。トレーニングは“意識して行う”ことも大切なんです。どう伝えればよいのか。それとも、いきなりすべてを説明せずに、少しずつお話した方がご理解頂きやすいのか。ひとりひとり違います。伝え方はとても大事ですね。 また、目標だけでなく、目的を持ってトレーニングやボディメイクに取り組むことも重視しています。
10kgという目標だけではなく、なぜ痩せたいのか、その痩せた先の自身の未来をできるだけ具体的にイメージして頂くこと、お客様にモチベーション維持をして頂けるように努めています。

二宮: 自分の体の変化に気が付くと、それが喜びになるんでしょうね。

助川: そこなんです。お客様に“こんなに変わったんですよ”とビフォーアフターの写真を見せると、とても喜んで頂けます。

大野: そういえば、エディージャパンも最初の合宿で集まった時に、全員上半身裸で、ひとりひとり写真を撮られました(笑)。

二宮: へぇー!?

大野: 4年後にも同じように上半身裸で写真を撮ったんです。「これだけ変わったんだぞ」と(笑)。しかも4年後はパンプアップした状態で写真撮影をしました。心理的に選手を持ち上げようとジャパンのスタッフが撮影してくれたんです。実際、自分の体の変化がわかって、嬉しかったですよ。

助川: その気持ちはよく分かります。

二宮: RIZAPは大人のボディメイクだけでなくキッズへの指導も行っているそうですね。

助川: はい。自由が丘には、RIZAP KIDSというサービスも展開しています。幼少期に正しい方法で運動能力を高めることはとても重要なことです。子供たちにも科学的根拠にもとづいたプログラムを提供しています。RIZAPで運動能力を上げた子供たちが将来、世界で戦えるアスリートになってくれたらトレーナー冥利に尽きますね。日本のアスリートが世界と戦い、勝ち続けられる基盤をRIZAPグループのノウハウを生かしてつくりたいと考えています。

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