咳が続く、喉が荒れる…。風邪の引きはじめのサインにもなる喉のトラブルには、古くから生姜、ハチミツ、レンコン、金柑など、様々な食べ物や飲み物が重宝されてきました。
今回は咳や痰がつらいときにオススメの低糖質な食材にスポットを当て、ご紹介します。
- 大根|消化を助け、つらい咳や痰に効果的
- 生姜|免疫を高め、体を温める”咳止めの妙薬”
- 大葉|喉の痛み、発熱や寒気をともなう咳に
- 咳や喉の痛みに…大根おろしと生姜のヘルシースープ
- 咳には喉の潤いも大切
- 黒豆|煮汁には喉の炎症を抑える成分たっぷり!
- 黒豆の栄養たっぷり!黒豆煎じ汁の作り方
大根|消化を助け、つらい咳や痰に効果的
大根に含まれているイソチオシアネートという成分には抗炎症作用があり、喉の腫れを抑えてくれる働きがあるのだそう。特に手軽に作れて消化を助けてくれる大根おろしは、風邪の予防や初期症状に効く理想的な食材といえます。大根おろしにする場合、先端部分はツーンとした刺激が強いので、甘みの強い葉っぱ側がオススメ。また、すりおろしてから時間が経つとせっかくのビタミンが破壊されてしまうので、食べる直前にすりおろしましょう。
生姜|免疫を高め、体を温める”咳止めの妙薬”
古くから”咳止めの妙薬”とも言われる生姜は、しつこい痰や免疫力を下げる身体の冷えにも効果的。風邪の引き始めには、是非摂り入れたい食材の代表格と言えます。市販の生姜湯の多くは、同じく咳止めに効果的なハチミツを加えたり、水あめを加えたりして飲みやすく味を整えているので、糖質制限ダイエット中は飲み過ぎに注意しましょう。
大葉|喉の痛み、発熱や寒気をともなう咳に
大葉(しそ)は、漢方や薬膳でも生薬として使われることがある、免疫力アップの強い味方。βカロテン、カルシウム、ビタミンB1をはじめとするビタミンやミネラルを豊富に含み、咳や花粉症、アレルギーの抑制にも効果を持つ食材です。また、大葉独特の香りの成分「ペリルアルデヒド」は強い殺菌作用を持っているので、生魚にあたることを防止するためお刺身などにも添えられています。
咳や喉の痛みに…大根おろしと生姜のヘルシースープ
鶏ガラスープの素と消化に優しい大根おろしをベースにしたスープに、相性の良い生姜と大葉がアクセント。生姜はチューブタイプのものでもOKです。お好みで豆腐や卵を混ぜれば、さらに良質なたんぱく質も補給できるヘルシースープに早変わりします。※コショウをはじめとする香辛料の多くは喉へ刺激が強く、気道の粘膜に悪影響を与えてしまいます。咳や喉の痛みがあるときは、なるべく控えめに使用しましょう。
材料(1人分)
材料 | 分量 |
---|---|
大根 | 100g(およそ5cm) |
生姜 | 15g(ひとかけ) |
大葉 | 1枚 |
卵 | 1個 |
鶏ガラスープの素 | 大さじ1杯 |
水 | 500ml |
醤油 | 大さじ1/2 |
塩 | 少々 |
栄養計算(1人分)
- エネルギー
- 125kcal
- たんぱく質
- 9.02g
- 脂質
- 6.36g
- 糖質
- 4.4g
咳には喉の潤いも大切
乾燥した空気は、喉にとって大敵。冬は40%以下の湿度になると、インフルエンザウイルスの活動が活発になると言われています。
しかし、過度の加湿も厳禁です。同じく咳の原因になるカビやダニは、湿度が60%を超えると急激に繁殖をはじめます。室内はなるべく50%程度の適切な湿度に保ち、喉に優しい温かい飲み物で、こまめに水分を取りましょう。
黒豆|煮汁には喉の炎症を抑える成分たっぷり!
大豆の中でも栄養豊富な黒豆は、喉の痛みや炎症を抑えるサポニンをはじめ、咳を止める成分を多く含み、古くは薬剤としても重宝されていた食材なのです。黒豆の真っ黒な煮汁には、抗酸化作用の高いポリフェノールの一種である、アントシアニンもたっぷりと含まれています。咳や喉の痛みがつらいときは、暖かい煎じ汁がオススメです。
黒豆の栄養たっぷり!黒豆煎じ汁の作り方
喉の炎症や咳止めには、黒豆20g(大さじ2杯程度)を軽く水洗いしてから、水から煮出した煎じ汁を飲むのがおすすめ。黒豆本来の薄い甘みだけでは物足りないときは、ほうじ茶に混ぜたり、ラカントSなど糖質0の甘味料にレモン汁を加えたりして煮込めばぐんと飲みやすくなります。
咳や痰は、口や鼻から入ってくる異物やウイルスから気管支を守り、外に出す役割を果たしています。
つまり、咳や痰が出はじめたら、自分の身体が健康を守るために働きはじめたサイン。風邪を治そうとスタミナ満点の食事を取りたいところですが、弱った身体には負担大です。
免疫力をアップさせてくれる食べ物を積極的に摂り入れて、ゆっくり体を休めてあげることが最優先。ふだんは牛肉や豚肉を中心とした食生活で良質なたんぱく質を補給する食生活も、体の調子が悪いときだけは、豆腐や鶏のササミなど消化しやすい食品に置き換えるよう心がけましょう。