風邪やストレスなどが原因で胃腸が弱っているときは、体を冷やさず、消化に良い食べ物を選ぶのが基本です。
とはいえ急に襲ってくるのが体調不良。ひとり暮らしの方は体調不良のとき買い物へ行くのも一苦労。さらに糖質制限ダイエッターなら、できるだけ買い置きの低糖質食材の中から食材を選べるようにしたいものですよね。
そこで今回は、胃腸が弱っているときに注意したい低糖質食品、そして胃腸に優しい低糖質食品をご紹介します。
- 消化の悪い低糖質食品
- 脂を多く含む食品、消化の悪い魚介類
- 不溶性食物繊維を多く含んだ食品
- 胃腸に優しい低糖質食品
- 消化を助ける働きを持つ食品
- 半熟卵、豆腐、鶏のささみや胸肉
- 体調の変化に気づいたら、なるべく早く病院へ!
消化の悪い低糖質食品
一般的に胃腸炎からくる下痢や嘔吐感などの症状は、1~2日程度で収まると言われています。とはいえ、症状が収まったあと、すぐに普通の食事に戻すのはNG。
胃腸が弱っているときは、いつもなら美容や健康にお役立ちの食材でも、逆効果になることがあることを覚えておきましょう。
脂を多く含む食品、消化の悪い魚介類
まず、脂を多く含む食べ物や、魚介類の多くは、消化するまで非常に時間がかかるため、弱った胃腸にはオススメできない食材です。
とくにイカやタコ、豚や牛の脂身は消化が悪く、一説によれば消化まで半日程度掛かるとか。意外かもしれませんが、固茹で卵や生卵も、同じく消化の悪い食品として挙げられています。
また、脂質を多く含む食材は下痢を引き起こす原因にもなるので、胃腸が弱まっているときはできるだけ避けましょう。
不溶性食物繊維を多く含んだ食品
食物繊維と言えば、おなかの調子を整えて、お通じを良くしてくれるダイエットの味方。それだけに、糖質が少なく、食物繊維の多い食材は、普段から買い置きしている方が多いのではないでしょうか。
でも、この食物繊維の中でも水に溶けにくい性質を持つ「不溶性食物繊維」は、消化に時間がかかり、胃腸に負担をかけるため注意が必要です。
糖質が少なく、不溶性食物繊維を多く含む食材には、
- きのこ類(エリンギ、えのきなど)
- ナッツ類(アーモンド、くるみなど)
- おから
と、糖質オフダイエットでも大活躍するヘルシー食材がズラリと並びますが、胃腸の具合が悪いときは、摂りすぎないよう気をつけましょう。
胃腸に優しい低糖質食品
それでは、糖質オフで胃腸に優しい食材といえばどんなものがあるのでしょうか。
消化しやすく、栄養豊富なオススメ低糖質食材をご紹介します。
消化を助ける働きを持つ食品
消化の遅い不溶性食物繊維に対し、水溶性食物繊維を多く含む、ほうれん草、小松菜、キャベツ、大根、アボカドなどは、胃腸にかかる負担が少なく、消化を助ける働きをもつおなかに優しい食品です。
基本的に脂の多い食品はおすすめできない、といえますが、脂質と栄養をたっぷり含むアボカドは、バナナと同じくらい消化の良い食品です。アボカドは、ディップやお刺身などお腹を冷やすレシピが多いので、胃腸が弱っているときは卵と一緒にとろふわに炒めるなど温かい料理にして食べましょう。
同じく水溶性食物繊維を多く含んだキャベツに含まれるビタミンUは、そのまま胃腸薬の名前として使われている「キャベジン」の別名でおなじみの、胃の粘膜を保護してくれる作用をもっています。
また、大根にはジアスターゼやプロテアーゼなど胃腸の消化を促進する働きがあり、ほうれん草や小松菜といっしょに柔らかく煮れば消化もアップ。胃腸に優しい、オススメの食材です。
半熟卵、豆腐、鶏のささみや胸肉
固茹で卵、目玉焼きや生卵は消化しづらい食品として挙げられますが、半熟卵になると、一気に消化までのスピードがアップ。胃腸に優しく、栄養豊富な食材の代表例ともいえる頼もしい存在になります。
もともと民間療法の中でも、風邪を引いたときは卵酒が定番でした。
実は、卵白に含まれるリゾチウムという酵素には、殻から侵入する細菌から大切な卵黄を守る働きがあり、風邪の菌に対しても働きが認められています。リゾチウムには気管支やのどの炎症を抑える働きもあり、せきやのどの腫れを鎮めたり、熱を抑える作用も持っています。塩化リゾチウムを配合した風邪薬と似たような成分が、卵には含まれているのです。卵酒で使う日本酒は糖分を多く含みますが、温めた焼酎に、ラカントSなど糖質カットの甘味料を入れて飲んでも代用可能。西洋でも、ホットのラム酒やブランデーに卵を混ぜた「エッグノッグ」が、風邪対策に良い栄養価の高い飲み物として広く愛飲されています。
卵と同じく良質なたんぱく質を含み胃腸に優しい食品としては、豆腐や鶏のささみ、胸肉なども挙げられます。豆腐は消化を助ける野菜で作ったスープの具などに活用し、おなかを冷やさないよう調理すると良いでしょう
体調の変化に気づいたら、なるべく早く病院へ!
とくに冬場、風邪で体調を崩したときは、ロタウイルスなどウイルス性の胃腸炎にかかりやすくなる傾向にあります。ご家族や身近な方への感染を防ぐためにも、なるべく早く元気になれる、胃腸に優しく栄養豊富な食材とNG食材の代表例を覚えておきましょう。
少しでも体調がすぐれないときは、症状の軽いうちにすぐ病院に行ってお医者様の診断を仰ぐことがなによりも大切。美しく痩せるダイエットは、健康な身体があってのことです。お医者様のアドバイスによっては、一時的に糖質制限ダイエットを中断して、しっかり快復に努めましょう。