糖質制限食の広がりにより、注目を浴びている食材といえばブロッコリー。ご飯の代わりに食べれば、たしかに糖質はカットできますよね。しかし、実はそれ以外にも、ボディメイクにぴったりの効果があるんです!
【RIZAP的食べ方論 vol.4】では、ダイエットに不向きと思われがちな「食欲の秋」でもボディメイクを成功させるために、「秋の味覚」の意外な効果とそのレシピをご紹介しました。
今回は、ライザップの管理栄養士が、ブロッコリーがボディメイクに最適な理由と、その効果を最大限に引き出すためのレシピをご紹介します。
低糖質で食物繊維が豊富! 「万能野菜」ブロッコリーの特徴
――最近、ボディメイクをする上で、ブロッコリーが注目を集めています。これは、どうしてですか?
ブロッコリーは、目安となる摂取量の100グラムのうち糖質量が5グラム程度と、かなり低糖質な食材です。それでいて、緑黄色野菜の中でも際立って栄養価が高い。つまり、糖質を抑えながら必要な栄養素を摂ることができるのです。
――100グラムのブロッコリーだと、どのくらいの量になりますか?
1房のブロッコリーのうち、緑のふさふさしている花の部分だけでだいたい100グラムです。それだけで、1日に必要なビタミンCが摂れるともいわれています。
――ビタミンC以外には、どんな栄養素が含まれているのでしょうか?
まずは、三大栄養素の代謝を助けてくれるビタミンB群、そしてビタミンE。他にも、カルシウム・カリウム。緑黄色野菜の一種でもあるので、カロテンも豊富です。
また、食物繊維が豊富で、食べ応えがあるというのもブロッコリーが人気の理由。RIZAPのトレーナーにも、白米の代わりにゆでたブロッコリーを昼食用に持ってくる人がいるぐらいです。
――プロのトレーナーさんも実践しているのですね。ちなみに、見た目が似ているカリフラワーはどうですか?
栄養素はブロッコリーとほとんど一緒なので、カリフラワーでも代用できます。ただ、ブロッコリーに比べてカロテンは少なめですね。
――ブロッコリーを食べるときは、どのように調理すればいいでしょうか?塩ゆでが一般的かと思いますが……。
一度塩ゆでしてから料理に使うことが多いですよね。ただし、ブロッコリーにはビタミンCをはじめとする水溶性ビタミンが多く含まれているので、塩ゆでするとブロッコリーの栄養が逃げてしまいます。
――それを防ぐには?
蒸し器を使ってスチームで加熱すれば、栄養をぎゅっと閉じ込めたまま調理できます。蒸し器がない場合も、茹でる時間をなるべく短くして、2~3分だけサッとゆでれば、栄養素が逃げるのを食い止めることができますよ。
――なるほど。また、より手軽なブロッコリーの調理法として、冷凍保存したものを使うこともあるかと思います。その栄養価はどうですか?
残念ながら、冷凍されるまでの過程で、ある程度の栄養素は抜けてしまいます。とはいえ、食物繊維の量に変化はないので、炭水化物の代わりに食べる分には冷凍のブロッコリーでも問題ありません。
茹でたり蒸したりが面倒でブロッコリーをあまり召し上がらない、という方もいると思うのですが、そういった場合は、少し水を含ませてからレンジでチンをすると良いですよ。
――「ゆでたブロッコリーにはマヨネーズ」というイメージがあります。この食べ方はダイエットには不向きですよね?
実は、マヨネーズも低糖質なので、糖質制限には向いている組み合わせなんですよ。
――意外です。マヨネーズに含まれる油は、ダイエットの大敵では……?
もちろん食べ過ぎは禁物ですが、必ずしも油が悪いというわけではありません。例えば、ブロッコリーには、カロテンなどの脂溶性のビタミンも含まれています。そのため、マヨネーズに含まれる油と一緒に摂ると、栄養を吸収しやすくなるんです。
同様にドレッシングの油分も、野菜に含まれている脂溶性ビタミンを吸収しやすくします。ただ、ほとんどのドレッシングには砂糖が入っているため、糖質の量には気をつけてくださいね。
豊富な栄養素を余すとこなく! 効果的な食べ合わせは?
――ブロッコリーが苦手な人もいるかと思います。サラダ以外で、おすすめの食べ方はありますか?
そうですね……、おすすめの調理法はスープです。スープなら、ゆでたときに水に溶けてしまうビタミンも一緒に摂ることができますよ。もしくは、先ほどお話しした、「油と相性がいい」というブロッコリーの特徴を活かしてみるのはいかがでしょう。例えば、茎の部分を使った炒め物や、アヒージョなどですね。
――茎は硬くて、いつも残してしまうのですが……。
それは、もったいない!実は、ブロッコリーは花の部分よりも、茎のほうが栄養価が高いといわれています。細かく刻んでよく火を通すと、アスパラのような食感になるので、炒め物などにぜひ取り入れてみてください。
――そうなんですね! ブロッコリーを炒め物にする場合は、どのような食材と相性がいいですか?
筋肉の元となる赤身の肉と相性がいいです。ビタミンB群は三大栄養素の代謝を上げてくれるので、たんぱく質の吸収がよくなり、ボディメイクがしやすくなります。また、ブロッコリーに豊富に含まれるビタミンCは、鉄分の吸収を促し、筋肉だけでなく血液の生成も助けてくれます。これは、特に女性にとってうれしい効果でしょう。
ブロッコリーとささみの豆乳クリーム煮
- 糖質
- 10.9g
1人分 材料
材料 | 分量 |
---|---|
ささみ | 200g |
ブロッコリー | 50g |
かぶ | 1個 |
しめじ | 1/2株 |
豆乳 | 200cc |
水 | 200cc |
バター | 3g |
味噌 | 大さじ1/2 |
固形ブイヨン | 1/2個 |
塩コショウ | 適量 |
- エネルギー
- 374kcal
- たんぱく質
- 56.3g
- 脂質
- 9.3g
- ナトリウム
- 1079mg
- 食物繊維
- 5.7g
- 糖質
- 10.9g
作り方
1. ささみは筋を取り塩コショウで下味をつけたら一口大に切る。ブロッコリーは小房に分ける。かぶは皮をむき串切りにする。しめじは石づきを切り落とす。
2. フライパンを中火で熱してバターを溶かし、ささみを焼き色がつくまで炒めたらかぶ、しめじを加えさらに炒める。
3. 2に水と固形ブイヨンをいれてかぶが柔らかくなるまで煮込んだらブロッコリー、豆乳、味噌を加え弱火で加熱してブロッコリーに火を通す。味が足りなければ塩コショウで味を調える。
レシピ提供:株式会社フードクリエイティブファクトリー
まとめ
ブロッコリーは、ボディメイクの心強い味方! ふさふさした花の部分だけでなく、食感が楽しい茎も、用途に合わせて使い分けながら、ぜひメニューに取り入れてみてください。
正しい知識を身につけて、健康的で理想的なボディメイクを。これからも、RIZAP的食べ方論をどうぞ、お楽しみに。
今回のダイエット知識
- ブロッコリーは低糖質かつ栄養豊富。ボディメイクに最適な食材。
- 水溶性ビタミンを逃さないために、ブロッコリーは「蒸す」か「さっとゆでる」。
- 脂溶性ビタミンは油と一緒に食べると効率よく摂取できる。
- ブロッコリーは茎も栄養たっぷり! 細かく刻んでよく火を通せば、アスパラのような食感に。